活字中毒:トワイライト・ミュージアム

トワイライト・ミュージアム (講談社ノベルス)

トワイライト・ミュージアム (講談社ノベルス)

天涯孤独で施設育ちの男の子。記憶力は抜群で街の本屋で本の内容を憶えては小さな子供達に聞かせるのが施設での役目だった。
偶然目撃したひき逃げ事件の容疑車両のナンバーを憶えていたことから、表彰、新聞に掲載され、探していた大伯父に見つけられた。
大伯父は施設に大型バイクで乗り付けてきた。学者で博物館の館長。でも、引き取られてすぐ、交通事故で他界してしまう。
途方に暮れていた彼は、ブランコで揺れていた女性に遭遇する。彼女は博物館の学芸員だった。
学校が春休みに入った日、施設で彼になついていたナナちゃんは彼に会うために一人施設kらでかけて交通事故で脳死状態になる。
病院に駆けつけた彼に、博物館の人達からさそわれた仕事は、脳死者の魂を時の流れをさかのぼって探し、連れ戻す事だった。
その方法は、肉体は現代のまま学芸員の女性の精神が時をさかのぼり、彼がその「命綱」としてリンクを確保すると共に、現地(過去)での情報を持ち帰り、残りの学芸員達で対策を検討することだった。
ナナちゃんは、魔女狩り真っ最中の中世、しかも魔女と目されている女性に憑依していた。
追いかける二人は、流民の少年に憑依し、魔女狩りのプロ達と対決する。
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博物館の位置づけが微妙だなと思っていましたが、その訳は物語の中で明らかにされます。
タイムパラドックスの問題も中では提起されてました。
おもしろい作品です。シリーズものに出来そうな形で書かれていますので、続編が楽しみ。
ただ、未来に行く事は、、、無いのでしょうね。