活字中毒:ワイオミング生まれの宇宙飛行士

ワイオミング生まれの宇宙飛行士 宇宙開発SF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)

ワイオミング生まれの宇宙飛行士 宇宙開発SF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)

SFマガジンの50周年記念アンソロジー。アポロとか宇宙開発黎明期を題材にしたSFが集められています。
失敗を重ね、それを塗り隠しながら進められた旧ソ連の宇宙開発、空間のねじれで別の空間の宇宙飛行士達が集まってしまった月、宇宙開発の行われなかった世界に飛ばされた宇宙飛行士、それぞれに良い作品が集まっています。
なかでも、やはり表題作が素晴らしいと思います。原因不明の病気か何かで、有名な宇宙人"グレイ"そっくりの風貌に生まれてきた主人公と、語り部であり、彼を指導しつつ自分も念願の宇宙開発の現場に立ち会うことになる全身不随の技術者の物語。主人公は自分の希望をかなえ、宇宙飛行士となり火星に旅立つ。感動的なエンドとなるが、地球上では同じ症状の赤ちゃんがまた生まれていた、というところで終わりになります。
ある作品の中で、日本人が月に行った(これは他の国の宇宙船に便乗じゃなくて)という記述がありますが、現状はすぐにはできそうにないなぁ。