- 作者: 内田康夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/08/12
- メディア: 文庫
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物語は、第二次大戦末期、複座の戦闘機「月光」でB29と戦っていた主人公がタイムスリップして21世紀の厚木基地に到着したところから始まる。戦争時の戦友との合言葉は「靖国で会おう」。これに戦争時の女子学生、21世紀の彼女、その甥の娘のロマンスが絡む。
主人公と同名の実在の方との関係で書かれたという本書は、特に「靖国神社」と日本人の関係にフォーカスした内容になっている。靖国至上主義でもなく、絶対反対でもなく両論併記になっているけど、やはり若干「靖国」より。
で、狙いがそちらにあるので、読み物としてのクオリティは低い。あとがきで「エンタテイメントとして読んでほしい」とあるが、そこまでのレベルに達していない。登場人物たちの動きもなんとなくぎこちなく不自然。結末も取ってつけたようなもので、不満も残る。「靖国」テーマなので、出てくる女性は基本的に昔基準で描かれているし。
正直いって外した。