- 作者: うえむらちか,片山若子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/06/08
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
盆の時期は、あの世と現世の間の垣根が少し低くなります。
主人公は、東京に残るという恋人と別れ、実家のある広島に新幹線で帰るところ。
駅につくまでのまどろみの中、2つの物語があった。
- 灯籠:交通事故で両親をなくしたしょうがくせいの"灯"(ともり)は、山の中のお墓へ参る途中に青年"正造"に出会う。毎年、正造と会うのが灯の生きがいとなり、辛い学校生活も平気になった。そんな灯を見つめる同級生の"清水"がいた。
- ララバイ:私は代用教員として母校に赴任した。昔、学生の頃複製を作った鍵で校舎の屋上に上がり、同級生だった"ショーコ"と久々に出会った。
盆は死者が帰ってくる─そんな季節。
これが最後の一行です。