活字中毒:天涯の砦

天涯の砦 (ハヤカワ文庫JA)

天涯の砦 (ハヤカワ文庫JA)

近未来、宇宙ステーションで爆発事故が起こり、区画の一つとそこにめり込んだ月連絡船が漂流した。
気密が失われた所では多くの人が亡くなったが、一部の部屋には空気が残っており、生き残った人たちのサバイバルが始まった。
この手の話の定番で、生き残りの中にテロリストが紛れ込んでいた。他にも意味ありげな人たちも。
地球の大気圏に落ち込むところをからくも月連絡船のエンジン噴射で切り抜けたが、今度は月をフライバイして虚空に飛んでいくルートに。
他の大きな区画の救助に必死の救助隊からは簡単な確認だけで生存者なしと認定され、助けは来ない。
ばらばらの部屋にいる人々(と犬)が集まり、生き残るための戦いを始める。
といった話です。あとがきで筆者が書いているとおり、今までの作品とは少し違ったハードSFというかちょっとハードボイルドっぽい雰囲気の作品です。