活字中毒:登戸研究所の、、、

秘話 陸軍登戸研究所の青春 (講談社文庫)

秘話 陸軍登戸研究所の青春 (講談社文庫)

陸軍登戸研究所の真実

陸軍登戸研究所の真実

第二次世界大戦の前から終戦まで、現在の明治大学/生田キャンパスのあるところには日本軍の登戸研究所があって、最新兵器の研究が日々続けられました。この2冊を読むまでそんな施設があったことは知りませんでした。

  • 登戸研究所の青春:広島在住の学生だった著者は、いろいろな工夫をするのが大好きだった。それが先生達の目にとまり、学徒動員の先が登戸研究所になった。研究所でもいろいろな実験をしたりするうち、広島の原爆、研究所の人達は原爆の怖さをすでに知っていた、一時帰郷をした著者は爆心地を歩き、研究所に戻ってから原爆症で少し寝込む。終戦後、京都大学から起業しラジオの技術学校を開き、それはラジオのメーカになった。その後、日本のエレクトロニクスの黎明期を生き、インターネットの時代まで現役を通している。
  • 登戸研究所の真実:「青春」を読んだすぐ後に書店で見つけたので買ってしまいました。生田キャンパスに記念館が著者は、「青春」のような腰掛けの研究員じゃなくて、指導的な立場にあった研究者。研究所で何をやっていたか、風船爆弾、レーダー、殺人光線、毒ガスから人体実験まで赤裸々にあげています。731部隊の件にも関係していたとか。内容的には記録の記載が多いものになっています。

外国に比べて、当時の日本の技術がいかに遅れていたかがわかります。また、研究者達の熱心さも伝わってきます。これらの情熱をもっと別のことに使っててくれたらなと思いました。