センチメンタル急行―あの日へ帰る、旅情短篇集 (リンダブックス)
- 作者: リンダブックス編集部
- 出版社/メーカー: 泰文堂
- 発売日: 2010/08
- メディア: 文庫
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- 最終電車:いつも最終電車を運転していた運転士が定年のその日に、線路に落ちた酔っぱらいを助けようとして、、、過去にタイムスリップする。
- 告白:足の悪い母は、妻を置いてある温泉に連れて行けとせがむ。その理由は「告白」だった。
- 晩酌ゆうれい:雨の日に現れる陰気な客は、一人なのにいつもおちょこを2つ。酒場の女将の過去の後悔ともからんで。
- 長い拝借:自分史を執筆する講座に通っていた男は、先生の評価に衝突して通わなくなっていた。しかし、自分なりに書き直していた内容を偶然会った先生に読んでもらう。戦争中、疎開先でいじめにあった子供に関する苦い思い出だった。
- 終着駅:金沢から東京の同じ大学に入った3人、2人は結婚し離婚、1人はずっと見守ってきた。今、金沢に帰る列車で男2人は一緒になった。
- ボンタンアメが好きな人:家族関係で悩んだ男は、海に向かう特急に乗り込んだ。そこで迷子に出会い、ボンタンアメを買う。
- 反抗期:娘に嫌われている父親と娘が法事のため2人で新幹線で広島に向かう。最初はけんかばかりしていたが、嫌っている原因はなんなのかに気付いていく。
- 東京の背骨:地下鉄東西線は東京の背骨で、それを作ったと行っていたじいちゃん。うそをついてはいけないと行っていたじいちゃん。でも地下鉄を作ったというのは嘘だった。就職に悩んだ彼は、東西線でなくなったはずのじいちゃんに会う。話が終わった後にはいつもじいちゃんがくれたプラレールのレールが残されていた。
- 海のさきに:猫のコウメは老夫婦と暮らしていた。ある日、婦人がいなくなった。残された男が冷蔵庫を見ると、婦人が残していった冷凍のおにぎりがあった。
- 旅情:亡くなった母の遺言、父と息子は遺言のままに九州に旅立つ。飛行機を使えば早いが、鉄道を使うのが遺言の指定だった。
暖かな作品達です。しおりが三日月型なのもちょっと変わってて良いな。