活字中毒:RAIL WARS 〜日本國有鉄道公安隊〜

RAIL WARS!―日本國有鉄道公安隊 (創芸社クリア文庫)

RAIL WARS!―日本國有鉄道公安隊 (創芸社クリア文庫)

鉄道公安官っていうと、昭和の時代の重厚なサスペンス物を想像しちゃいますが、これはライトノベルです。

別の時間軸の日本の話。
国鉄は民営化されず、税金を食いつぶしながら存続していた。
当然、鉄道公安官も警察に移管されず独自に活動していた。

一方、大学で行われているインターン制度(学生が一定期間民間企業で研修する制度)がOJT制度として高校にも拡大されていた。

主人公は、鉄道の専門高校に通い国鉄の運転士を志す16歳の少年。思いは生活の安定。
当然、国鉄OJTに申し込んでいて、めでたく通ったのだけど。

配属は鉄道公安隊だった。

研修で知り合った3人の仲間(上層部に知り合いのいる記憶力の良い女の子、悪を憎み拳銃の扱いが上手い物騒な女の子、もろ体育系(頭まで筋肉っぽい)の男子)と共に東京駅の第四警戒班(略して警四)に配属される。

ひったくりを追いかけて大宮までいったり、身代金強奪犯を追って動き出した「あずさ」から八王子駅に飛び降りたり、活劇がはじまります。

作者は元、鉄道系のゲームを作っている会社にいたとのことで、色々な車両が出てきます。
実在の車両と架空の車両(と言っても現在のものと似ている)。

鉄分の強い人は楽しめる本です。
この本を読み終わった時にはOJTまだ3日目。
国鉄民営化を叫ぶテロ組織「RJ」の犯人は逃げおおせたし、シリーズ化する気満々のようですね。