活字風毒:やなりいなり

やなりいなり しゃばけシリーズ 10 (新潮文庫)

やなりいなり しゃばけシリーズ 10 (新潮文庫)

江戸時代、妖怪の血を引く大店の身体が弱い跡取りとそれを取り巻く妖怪たちを中心とした「しゃばけ」シリーズの第10作。
今回のは各章のはじめにちょっとした料理のレシピがついている。
時計の珍しい時代、時間を測るのに子鬼たちに数えてもらうとか、妖怪たちのつまみ食いに気をつけろとかいう注釈も楽しい。
兄弟げんかとか恋愛話とか、橋の女神が橋を留守にして結界が破れるとか、雷獣の子供が地上に落ちるとか大騒ぎ。
ちょっとしんみりするエンディングもあるけれど読んでいて楽しい作品です。