活字中毒:ノパルガース

ちからもち

ノパルガース (ハヤカワ文庫SF)

ノパルガース (ハヤカワ文庫SF)

その星は長い間の戦争で荒廃していた。人々に目に見えない寄生生物が付いて操っていたのだ。
やっとのことで、寄生生物から解放されたがしばらくするとまた寄生されるため非常な苦痛を伴う処置で駆除しなくてはならない。
じゃ、元から絶たないとだめということで、寄生生物「ノパル」の母星「ノパルガース」でそれを行おうとした。
ただ、現住知的生命体と格好がかなり違うので、現住知的生命体のうち、科学者を一人拉致、ノパルを取り除いて対策させようとする。
現住知的生命は人間、ノパルガースは地球だった。
寄生生物がいないことで他の人間から敵視され、恋人との関係も悪くなる。しかし親友の科学者、恋人と3人で対策を考える。
早急な処理を求める異星人、だめなら人間皆殺しと脅している。で、、、
この本は1966年発表の比較的短いものですが、古くさい感じはありません。なかなかおもしろい。
目に見えない寄生生物ということで、スタートレックTNGのあるエピソードを思い出しました。我々の世界とほんの少し位相がずれている世界の住人で、過去にさかのぼっては人々の魂を吸い取っている。このエピソードで、ピカード艦長とガイナン(ウーピーゴールドバーグ)が過去で初めて出会い、アンドロイドのデータは頭だけがアメリカの洞窟で数百年ころがっていたというもの。
ノパルガースの寄生生物も位相がずれているというわけではないけど、我々の世界に従属している世界にいるというのが説明されています。