活字中毒:世界の涯ての夏 つかいまこと (ハヤカワ文庫 JA ツ 4-1)

世界の涯ての夏 (ハヤカワ文庫 JA ツ 4-1)

世界の涯ての夏 (ハヤカワ文庫 JA ツ 4-1)

地球上に半球の「涯て」と呼ばれる黒球が出現、周囲を巻き込み拡大。
これによる混乱で戦争も発生するが、「涯て」からの信号に、人の脳に「祈素」と呼ばれる素子を装着し演算結果を返すことで拡大を抑えられるとわかった。
物語は、「祈素」の開発段階での被検体として離島に隔離された孤児と、その孤児が老人となっても「祈素」演算に参加している状況、同じ時期の3Dデザイナーの3つの状況を切り替えながら語られる。
「涯て」の中では時間の進み方が一方通行ではないらしい。
キーとなるのは「ミウ」と呼ばれる少女。
不思議かつ爽やかな作品。