活字中毒:阪急電車

阪急電車 (幻冬舎文庫)

阪急電車 (幻冬舎文庫)

また、有川浩さんです。(^_^;)
阪急電車というと京都から大阪の梅田、神戸あたりを思い浮かべますが、ここに出てくるのは宝塚と西宮を結ぶ今津線です。
一駅一話で宝塚から始まる片道八駅を西宮北口駅で折り返し、往復で十六話の短編集。一話に出てきた人物やシチュエーションが他の話につながっていきます。
図書館で選ぶ本が似ているという、「耳をすませば」みたいなとこから始まるカップル、婚約者を寝取られた女性と孫をつれたお婆ちゃんの会話、ダメ男と別れることを決めた女性、電車はいろんな人生を乗せて、それぞれがほんの少しだけ交差して、ちょっとだけ影響を与えて、それがその人の人生に大きく関わるかもしれないけれど、そして電車を降りてそれぞれの人生に戻っていく。
これもすごく読みやすくおもしろいお話です。
文庫版では解説を、アタック25児玉清さんが書いています。この解説も良いですよ。
さて、写真ですが、この作品では小林駅のツバメが取り上げられていますが、その隣の逆瀬川駅にもツバメはいましたよって写真です。(6月初旬に撮影しました)