活字中毒:永遠の0、図書館革命

永遠の0 (講談社文庫)

永遠の0 (講談社文庫)

第二次大戦中、家族のために生きて帰るため、卑怯者とそしられながらも生き延びてきた凄腕のゼロ戦パイロット。しかし終戦を前にして特攻で戦死した。祖父(父)の顔を見たことのない母のために、孫たち姉弟が生き残りの人々に祖父の人となりを聞きに訪れた。
祖父のことを臆病者と謗るものあり、祖父のために生きて帰り戦後を生き抜いて来られたと感謝するものあり。姉弟は次第に祖父を身近に感じ始める。最後の爆弾が不発だったのは、祖父の遺志だったのかもしれない。
図書館革命 図書館戦争シリーズ (4) (角川文庫)

図書館革命 図書館戦争シリーズ (4) (角川文庫)

図書館シリーズ4冊の完結編。ただ、他に別冊が2つ出るそうです。
原発テロの手口そっくりの小説を発表していた小説家を、書籍を検閲する側の「メディア良化委員会」がつけねらう。「図書隊」は小説家をかくまうとともに、マスコミと裁判で対抗する。最高裁の判決が出たときから両者の抗争が激化。負傷した堂上二等図書正に後を託された笠原一等図書士は嵐の中、大阪の外国領事館に向けて車を走らせる。一応ロマンスにもかたがつき、銃器を持って書籍を奪い合うこともなくなりつつある大団円です。

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で、なんで続けて?ってことの説明です。
「永遠の0」には、第二次世界大戦を始めてしまった事、真珠湾が不意打ちになってしまい全米を結束させてしまったこと、ガダルカナルラバウルで中途半端な戦いで勝ち戦を負けにしまったこと、戦後の身の処置など、官僚化した役人たち、軍人たちが、自分の出世、仲間たちの保護のために何をやらなかったか、余計な何をしたかを断じている。
「図書館革命シリーズ」では、どさくさにまぎれて自分たちに都合の良い法律を作り、利権を守ろうとする人々を断じている。フィクションだけど、今の世の中を見れば全然変わっていないのも明らか。
役人たち、政治家達は、まず最初に国民にサービスをするための公務員であるのに、それを忘れてお上である官僚だと思い込んでいる。自分たちのやっている・やらないでいることが世の中から見ればどんなに乖離しているかわからない(あるいはもっと悪質に分かっていてやっている)。大企業のトップにもそんな人達が多い。
ほんとに嫌な国なんだけど、日本語しか話せないからなぁ。日本語は好きなんだよね。